ゲーム・オブ・スローンズの世界観1(ネタバレ無し)

 さすがにもう観たか?観てないな、よし。

 

 

 最初は全然連載形式みたいにするつもりはなかったが、始めてしまったので最後までやる。これからゲーム・オブ・スローンズの世界観について、ドラマではいちいち丁寧に説明してくれない基本設定を概説する。私は指輪物語に人生を狂わされた設定厨だ。設定は重要…。

 ドラマでは、というのは原作があるからで、ジョージ・R・R・マーティン先生の氷と炎の歌という小説がゲーム・オブ・スローンズの元ネタだ。ドラマの紹介なのでドラマ版に準拠して書くが、細かい部分は原作から引っ張ってくることにする。ここ間違ってますよという部分があったらガンガン指摘してほしい。ちなみに原作はまだ完結していない。シーズン5あたりでドラマに追い越された。先生早く続き書いてくれ。

 

  舞台は、夏と冬が不定期に入れ替わる不思議な世界。物語は西と東にある2つの大陸、ウェスタロスエッソスで展開される。WestとEast…はい覚えた。簡単だ。基本的にウェスタロスを中心に話が進んでいくので、まずそっちから紹介する。

 

ウェスタロスって何

 ウェスタロスは『七王国』とも呼ばれ、昔は7つの地域に分かれており、7人の王がいた…昔は。今は王はただひとり、地域は9つに増えた。なんでか?色々あったのだ…。

 色々あった話は長くなるので置いといて、ひとまず主要な9つの地域について順番に説明する。ウェスタロスの形は我々の世界のブリテン島にちょっと似ているが、ブリテン島よりずっと大きい。

 一つ目は、北部ウェスタロスの最北にある巨大な氷の<壁>と、ほぼ中央でぐっとくびれた<地峡>に挟まれた地域。なんと七王国のほぼ三分の一が北部だ。ただしめっちゃ広いだけで、土地は寒くて暮らしにくい。

 二つ目は、アリンの谷間。簡単に谷間(ヴェイル)と呼ばれる。ウェスタロスの東、月の山脈に囲まれた地域。とっても風光明媚で、人々は誇り高く、いいところ。田舎は寂れている。

 三つ目は、西部ウェスタロスの西、鉱山と良港に恵まれた地域。Civilizationなら勝ち確の立地だが、この世界はシド神ではなくマーティン先生が作っている。忘れるな…。

 四つ目は、鉄諸島ウェスタロスの西の沖合いに浮かぶ島々。ヴァイキングみたいなやつらが住んでいて、漁業と交易と略奪で生計を立てている。ちっちゃい島々だが力は強大で、危険だ。

 五つ目は、リヴァーランド。北部、谷間、西部に囲まれた、大河の流れる肥沃な地域。昔から周辺地域の王たちによる取ったり取られたりの小競り合いに巻き込まれてきたが、王がひとりになってからはそんな争いもなくなって平和。

 六つ目はキングズ・ランディングウェスタロスの王都にして最大の都市。東海岸の入り江の奥にある。キングズ・ランディングの周辺は王領、王の直轄地なのだが、王家の親族や側近の大貴族が我が物顔で支配している。貴族は強いので遠慮とか配慮とか全然しない。パワーが全ての世界…。

 七つ目は、ストームランド。キングズランディングの南の沿岸にある地域。太古の昔、大嵐がバンバン来たのでこの名前が付いた。今の王はストームランド出身だ。

  八つ目は、河岸平野。河岸平野と書いてリーチと読む。西部の南、ストームランドの西にある地域。北部ほどではないがとても広く、北部より圧倒的に豊かだ。ウェスタロスで一番の大学があり、メイスター(学匠)を育成している。

 九つ目は、ドーンウェスタロスで一番南にある地域。とにかく暑い。赤い山脈と荒涼とした砂漠、蛇、サソリ、激辛料理…そんな感じのところ。イメージしやすい。

 

 ごちゃごちゃ書いたが、とりあえず北部とキングズ・ランディングだけ覚えておけば最初は大丈夫だ。ドラマはある地域について大体理解したところで次の地域がお出しされる親切設計になっている。次回はウェスタロスの歴史について説明する。ここまで読んでくれた優しい人、ありがとう。お礼に公式のシーズン1オープニング動画を貼っておきます。デンデンデデデンデンデデ…アーアーアアアー…ゴゴゴ…ガタガタガタドン…キングズ・ランディングだ。ウィンターフェル…北部だ。壁だ。ほら、ちゃんと説明した通り出てきただろう。私も真面目にやってんだ。次からも真面目にやる。


Official Opening Credits: Game of Thrones (HBO)

 

 

 

 何かテーマを決めて書くのってこんなに大変だったか。完全に忘れていた。それにしてもクソかっこいいオープニングだな。私も毎朝こんな感じで起きたい。ゴゴゴ……。今日はもう疲れた。おやすみなさい。

ゲーム・オブ・スローンズってどういう話だ(ネタバレ無し)

 ゲーム・オブ・スローンズ、観たか?観たのか?えっ、観てないのか。なぜだ、どうして、昨日あれほど薦めたにも関わらず…………

 

 

 なるほど…どういう系の話かわからないからためらっているのか。そういえば前回の記事では観ろ観ろ言うだけで、肝心の中身や大体どういうジャンルかについてすら触れていなかった。

 まず、この物語は中世ヨーロッパの歴史をモデルにしたファンタジーだ。舞台は架空の世界なのだが、王とか貴族とか騎士とか封建制度とか都市国家とか宗教とか色々現実っぽい要素がいっぱいある。指輪物語をもっと埃っぽく汚らしくした感じの世界観だ。エルフは出ないがドワーフは出る。歴史とファンタジーが好きなら観て損はしない。

 壮大な人間ドラマでもある。群像劇だ。まず1話から登場人物がめちゃくちゃに多い。そのめちゃくちゃに多い登場人物たちがめちゃくちゃに離れた場所で各自めちゃくちゃな事をするので頭が混乱するが、落ち着いて整理すればちゃんと相互に関連付けられた一本の太いストーリーになっていることがわかり、脳内麻薬物質がドバドバ出る。人間関係が好きなら観て損はしない。

 社会派ドラマでもある。剣と魔法の世界、興味無し……いや待ってほしい、このドラマには我々が今日直面している様々な社会問題を浮き彫りにする仕掛けが巧妙に織り交ぜられているのだ。思想の対立、民族の対立、貧富の差、戦争、倫理…そういった問題は我々の世界にずっと昔から存在してきたし、ゲーム・オブ・スローンズの世界にもある。魔物と蛮族の侵入を阻むために建設された巨大な<壁>、貧民を寄せ付けない王宮の城壁、立ち並ぶ兵士の槍と盾はその象徴だ。人間の心の問題もある。善悪が切り分けられることはない。何が善で何が悪か?正しい事とは?誰にもわからない、全員が悩んでいる。ストーリーを追っていくうちに、あなたも一緒に悩むことになる。社会問題について考えるのが好きなら観て損はしない。

 あと、ほぼ毎回R-15の過激なシーンが入る。前回ちょっと言及した人を選ぶドラマだというのはこれがあるせいだ。上でも書いたが、これは人間の綺麗な部分だけ切り取って見せてくれるお気楽な作品ではない。暴力、肉欲、権力闘争、その他ありとあらゆる人間の恥部が容赦なく晒される。そういうのが駄目な人には残念ながらおすすめできない。気を抜くとすぐ画面が肌色になったり臓物まみれになったりウンチが飛んできたりする……………ウンチ?ウンチ、見たんです、本当に……空飛ぶウンチが……民に警告を………

 

 次はゲーム・オブ・スローンズの世界の基本設定について、本編で解説をすっ飛ばされる部分について書くつもりでいる。たぶん長くなる。今日はもう疲れた。実家の犬に会いたい。

ゲーム・オブ・スローンズを観た(ネタバレ無し)

 ゲーム・オブ・スローンズは最高のドラマです。

 最高のドラマです以外何も書くべきことがない。記事が終わってしまった。

 

 

 

 

 

 

「そもそもゲーム・オブ・スローンズってなんですか?」

 間違ってもグーグル先生に聞いてはいけない。もし今ゲーム・オブ・スローンズで検索したらその瞬間パソコンの画面上に致命的なネタバレ文字列が大量に表示され、あなたは後に死ぬほど悔やむことになる。スター・ウォーズ新作公開日の緊張感を覚えているか、そういう話だぞこれは。一度ネタバレを読んでしまうと、どんなに強烈な展開、緊迫した場面でも「この人シーズン○にも出演するって書いてあったし、どうせ助かるんでしょ?」「こいつとあいつ、実は○○なんでしょ?ハァ~」となんとなく冷めた目で見てしまい、最高の映像と脚本を100%きっちり楽しむことができなくなる、永遠に…………。そんな悲劇を起こさないよう、僕が細心の注意を払ってゲーム・オブ・スローンズについて説明する。次か、次の次の記事から。

 ゲーム・オブ・スローンズについて全然知らないという人、名前は知ってるけどまだ観てないという人は、アマゾンプライムビデオとかツタヤとか行って、シーズン1の第1話をちょろっと開いてみて、超かっこいいオープニングに興奮し、突然の事件にオエッとなり、多すぎる固有名詞で頭がグチャグチャしてきたところで、こいつ誰?とかこの場所どこ?とかググりたいのを我慢して、寝よう。人によって結構合う合わないがあるというか、人を選ぶドラマだ。途中でつまらんと思ったらスッパリ切って、ウォーキング・デッドとか、ブレイキング・バッドとか、BBCの恐竜番組とかを、観よう。

 

 急にブログを始め、最高のドラマであるところのゲーム・オブ・スローンズについて説明すると書いたが、正直誰かが真面目に読んでくれるとは思っていない。ファンタジーおたくの覚え書きみたいに使うつもりだ。半年くらい人間とまともにコミュニケーションを取っていないので、心の中身をアウトプットする場所が欲しかった。洋ドラの話が終わったら、ゲームとか、リアルの事とかも書く。今日はもう疲れた。シーズン8まだか。マーティン先生早く続き書いてくれ。